中学1年生の受験意識の現実~受験制度の理解~
ある日、息子が私に話しかけてきた。正月にもらったお年玉を数え終わって、こう言った。
息子の今のパソコンは、私がモバイル用に4年ほど前に買ったノートパソコンをあげたものだ。当時10万円ほどで買ったから、そこそこのスペックである。息子の主な用途はYouTubeなので、性能不足とは思えなかった。
息子の中学校って、1学年何人だっけ。そういう基本情報が頭に入っていない自分を少々恥じた。
ウチのお年玉に関するルールはこうだ。息子がお年玉をもらったら、まずは全額を郵便局の口座に貯金する。そして、息子がその口座のお金を使いたいと思ったら、私か妻に用途を申告して引き出す。私と妻は用途を把握するが、よほどのことがない限り、引き出しを拒否することはない。このルールの運用を小学1年生の時から始めて、今まで拒否したことは一度もない。
そして翌日。朝食を食べている時に、私が言った。
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以前、進学フェアで、私の母校である越谷北高校の説明を受けたことがあった。
参考:彩の国進学フェアに行った話(当サイト内のページ)
越谷北高校の普通科の偏差値は、65くらいだという記憶があった。偏差値の分布から順位を類推すると、おそらく上から10%くらいだろうなと考えて伝えた。たぶん、具体的でわかりやすい順位を伝えたほうが、息子にとっては励みになるだろうと思ったからだ。
参考:Wikipediaの偏差値のページ
いつも思うのだが、偏差値の数値だと、中学生にとっては算出方法がブラックボックスで具体感がないんじゃないだろうか。順位に換算して伝えたほうが、やる気が出るだろう。
170*15%って30になるかな、と、暗算ができないまま、感覚値で伝えた。学生時代なら一瞬でできたはずなのだが。
息子は、前述した進学フェアで越谷北高校と越ヶ谷高校の名前を知り、少しの興味を持っているようだった。今の成績だとそこへ行けない、と知って、小さなショックを受けたようだ。
今の息子の成績は、平均以上ではあるのだが、特段良いわけではない。偏差値で言えば55くらいだろうか。そこから考えると、かなり頑張らなければならない。
春日部共栄高校は私立高校で、偏差値別にいくつかのコースがあり、偏差値70以上のものもあれば、60くらいのものもある。埼玉県東部に住んでいる中学生にとっては、滑り止めの高校として御用達だ。
滑り止め、というとあまり良いイメージの言葉ではないが、とても良い学校だと私は思っている。実際、私の娘はこの春日部共栄に行き、良い青春を過ごした。滑り止めで受け、合格し、本命の公立高校を落ちて入学したのだ。春日部共栄に通学していた娘は、青春を満喫しているように見えた。
こういう質問が出てくるのは嬉しい。論理的に考えることができていると感じる。そして、学校では勉強しなければならない、という世間一般の常識に疑問を持ち、それを言葉にして表現できたということだ。他のさまざまな常識に対しても、本当にそれで良いのかと考える練習になっていると思う。変化の大きい時代に順応して生きるためには、それは必要なスキルだろう。
例えば、中学校3年間の通知表が全部1でも、高校受験当日の試験で良い点が取れるのであれば、確かに中学校の勉強とか定期テストは意味がない。でも、普通はそうはならないでしょ?定期テストごとに勉強して、それなりの知識をつけないと、入試当日に良い点取れないでしょ。
息子は、いくらか勉強に前向きになったようだ。少しの変化だが、たぶん良い変化のはずだ。
大変興味深く読ませて頂きました。
明日のスーパーアリーナの進学フェアに行く予定です。
中々、子供に受験意識を向けさせるのに苦労しています。こちらの会話を読んでいると、とてもよい関係だと感心しました。
脅すような事ばかり言わずに、本人に気づいてもらえるよう、夏休みが始まった今改めて考えたいと思いました。
ありがとうございました。